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差動位相シフト型導波管サーキュレータ:構造と高電力条件

差動位相シフト型の導波管サーキュレータは、ハイブリッドによる分配・合成と非相反な位相差を組み合わせて電力経路を選びます。高電力向けの構成に使われますが、X帯、500 W、損失0.5 dB未満や隔離40 dB以上が全機種に共通するわけではありません。

接合型との構造の違い

一般的な接合型は、複数の導波管が集まる部分の磁化フェライトで循環動作を作ります。差動位相シフト型では、分けた経路を位相制御して再合成する構成が重要です。

代表例にはマジックティー、90°ハイブリッドと、逆向きに磁化した二つの差動位相器があります。通常は四ポートで、図面の番号に従って1→2→3→4→1のように循環します。すべての実装を一枚の三角フェライト接合として説明できません。

非相反位相差が経路を変える

磁気バイアスされたフェライトを含む経路では、順方向と逆方向の伝送位相が異なり得ます。この非相反性とハイブリッドの位相関係により、ある出口で強め合い、別の出口で打ち消すようにします。

普通の相反な遅延線二本と受動ハイブリッドだけでは、この方向依存の循環を実現できません。RF信号を増幅しているのではなく、与えられた電力を分配・合成しています。

三ポートの外形が120°間隔でも、それを全差動位相器の必要伝送位相120°と同一視しないでください。内部経路と基準面を定義して位相を扱います。

振幅と位相の誤差

二経路の振幅差、位相差、ハイブリッドの不平衡は、理想的に相殺するポートへ漏れを作ります。周波数と温度でその釣合いが変わるため、中心点だけで隔離を判断しません。

説明用の理想二波モデルで、振幅が等しく相殺位相からδずれると、不要側と加算側の電力比はtan²(δ/2)です。δ = 2°なら約0.0305%、約−35.2 dBになります。

これは一つの誤差だけの計算です。実部品の隔離40 dBを証明する数値ではなく、振幅差、反射、漏れと校正誤差は別に残ります。

四ポートと終端の扱い

外部端子が少ない製品では内部負荷や別の経路が含まれる場合があります。四ポートの一端を整合負荷に置き換えただけで、残る三端子がすべて損失なしの三ポート循環を行うとは限りません。

例えば1→2→3→4→1で4を負荷にすれば、3からの主な電力はその負荷へ進みます。1へ自動的に戻るわけではありません。必要な送信、反射処理と受信の経路を実際のS行列で確認します。

負荷の反射が大きいと想定外の経路へ戻ることがあるため、終端の定格と冷却も組立体の性能の一部です。

高電力では平均とピークを分ける

平均電力は熱、ピーク電力は局所電界や放電にも関係します。パルス幅、繰返し、負荷反射、圧力と温度をワット値に添えます。

入力1 kWに対して目的経路の損失が0.3 dBなら、単純な伝送比は約93.3%です。残り約66.7 Wをすべて発熱とするには、反射と別ポートへの電力が無視できる等の条件が必要です。

フェライト、磁気回路、接合と冷却の設計は機種ごとです。1500~2500ガウス、150 g未満や寿命10年以上を共通仕様として使いません。

選定と検証

  1. 内部構成、端子番号と意図する循環経路を確認します。
  2. 帯域、モード、フランジと基準面を定義します。
  3. 全帯域の反射、順方向伝送と不要経路を測定します。
  4. 内部・外部負荷の状態を記録します。
  5. 指定電力、冷却と温度で別途検証します。

Circulatorの差動位相シフト型の節はハイブリッドと二経路の構成を説明しています。サーキュレータの基礎と照合し、購入品の経路図と試験結果で適合を決めます。

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