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方向性結合器の材料:導体・基板・筐体と性能の関係

方向性結合器の材料は、伝送構造、導体、誘電体、筐体と終端に分けて選びます。すべてが黄銅ケースとPTFE基板でできているわけではありません。マイクロストリップ、ストリップライン、同軸と導波管では必要な部材が異なります。

構造ごとに材料の役割を確認

プリント回路では、結合する銅パターンと基板が偶・奇モードの性質を決めます。導波管型では金属壁や結合孔が重要で、主経路にプリント基板を必要としない場合があります。

同軸型では中心導体、外部導体と支持誘電体を確認します。筐体だけの材質から結合度や方向性は決まりません。内部終端がある製品では抵抗膜と放熱経路も必要です。

基板のDkとDf

誘電率Dkは電気長、線路インピーダンスと結合に関係し、損失係数Dfは誘電損失に関係します。周波数、温度、試験方法と材料方向をそろえて比較します。

メーカーのprocess Dkとdesign Dkは用途と抽出方法が異なる場合があります。設計モデルに使う値を選び、同じ数字であると仮定しないでください。

Rogers公式ページの材料例
材料 Dkの掲載値 10 GHzのDf
RO4003C Process 3.38 ±0.05、Design 3.55。 0.0027。
RT/duroid 5880 Process 2.20 ±0.02、Design 2.20。 0.0009。

RO4003Cはガラス織布で補強した炭化水素・セラミック系で、5880はガラス微細繊維で補強したPTFE系です。上の値は材料の公開特性であり、完成結合器の損失、方向性や最高周波数を保証しません。

導体と表面処理

導電率、箔の粗さ、厚さとめっきは損失に影響します。電流は高周波で表面近くに集中しますが、銅箔を厚くするだけで方向性が向上するとは限りません。

線幅と間隔の製造公差、エッチング形状、接地と接続部も確認します。金めっきには下地と厚さの指定が必要で、すべてのRF面で最小損失になるという共通則はありません。

1オンス銅箔の代表厚さ約35 μmは材料の記述であり、全100 W回路に適した電流・熱設計を意味しません。圧延箔か電解箔かに加え、実際の表面仕様を見ます。

筐体、セラミックと熱

アルミニウム、銅合金やめっき部品は、質量、加工、剛性と接触の要求で使い分けます。黄銅の銅含有量を一つの範囲で全製品へ当てはめず、合金番号を確認します。

セラミックも純度と配合によって誘電・熱特性が変わります。アルミナなら全品Dk 9.8と決めないでください。基板、抵抗、接着と筐体を通る熱抵抗を評価します。

Rogersページの代表熱伝導率は50°Cの指定試験でRO4003Cが0.71、5880が0.20 W/(m·K)です。低いDfだけでは放熱の優劣を判断できず、この二値も完成部品の温度上昇ではありません。

材料変更で再検証する項目

厚さ、Dk、線幅や間隔を変えると、結合量だけでなく偶・奇モードの位相差も変わります。代替材では反射、通過、結合、隔離と方向性を帯域全体で再評価します。

1 dBの電力比は約79.4%ですが、それをシステム性能が常に20%低下すると言い換えることはできません。対象性能と基準面を定めます。

選定仕様に残す情報

  • 構造、帯域、ポートと必要な結合度。
  • 材料名、厚さ、公差と適用するDk。
  • 導体、表面処理と接合方法。
  • 平均・ピーク電力、冷却と温度。
  • 試験条件、校正と受入れ基準。

出典:RO4003C公式特性、RT/duroid 5880公式特性、方向性結合器の原理。材料名だけの帯域保証や、根拠のない固定価格差では比較しません。

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