ミリ波導波管はRF経路の損失、遮蔽、寸法、電力と測定インターフェースを設計する際に役立ちます。ただし金属管そのものが100 Gbpsや光ファイバの10倍の速度、固定割合の費用削減を保証するわけではありません。利点はシステム全体で評価します。
対象とするミリ波導波管
ミリ波は通常30~300 GHz、自由空間波長で約10~1 mmです。ここでは主に中空金属RF導波管を扱います。誘電体ガイド、SIWと光ファイバには別の構造と損失モデルが必要です。
管内のRF伝送とアンテナ間の空間伝搬も別です。装置内の給電路を導波管に変えても、屋外無線区間の障害物、雨や多重経路はなくなりません。
1. 指定RF経路の低損失化
空気を満たした金属管は固体誘電体充填線の誘電体損失を避けられますが、壁の導体損失は残ります。寸法、導電率、表面、周波数とモードで値が変わります。
直管にフランジ、曲がり、窓と遷移部を加えた経路全体を比較します。WR-15なら必ず60 GHzで0.03 dB/mという共通仕様はありません。
適切に定義された損失1 dBの経路は電力の約79.4%を伝送します。このように同じ入力と基準面で効果を計算します。
2. 金属境界で電界を制御
閉じた金属構造は場を閉じ込め、隣接経路との結合を減らすのに役立ちます。ただし接合隙間、開口、窓と他装置への接続は漏洩経路になり得ます。
すべての導波管に−80や−90 dBの結合レベルを割り当てません。遮蔽には周波数、測定位置と方法が必要です。内部の不連続では反射や高次モードも発生します。
3. 短い波長に合う小断面
周波数が高くなると対応するモードの断面を小さくできます。WR-15の公称内寸は3.7592 × 1.8796 mm、一般帯域は50~75 GHzです。
WR-12は3.0988 × 1.5494 mm、60~90 GHzが一般的です。これは内側開口であり、壁、フランジと固定具を含む外形ではありません。
異なる規格を一つの直径3 mmで表しません。250 GHzを検討する場合も対応する寸法、モードと完成品の帯域が必要です。小型化は公差、位置合わせと表面の影響も大きくし得ます。
4. 電力経路を具体的に設計
適切な構造で高いRF電力を扱えますが、平均・ピーク・パルス条件を区別します。局所電界、熱、反射、圧力、窓と遷移部が制約になります。
E帯の全製品にkW定格を適用しません。小信号VNAの結果は高電力運用の確認を代替しません。
5. フィルタ・アンテナ・計測器の接続
導波管部品でフィルタ、ホーン、分配器や周波数拡張器を接続できます。モード、基準面と校正器を合わせることで設計と試験の範囲を明確にできます。
同じWR表記でも全フランジが互換とは限りません。接触面、位置合わせ、向きと必要な密封を確認します。接続したパッチアンテナの帯域も、導波管だけで決まるものではありません。
帯域幅とデータ速度を区別
通信速度には帯域、SNR、変調、符号化と装置が関係します。理想AWGNチャネルのC = B log2(1+SNR)でB = 1 GHz、SNR = 10 dBとすると約3.46 Gbit/sです。線形SNR = 10を使った理想上限の例で、実効速度仕様ではありません。
RF搬送周波数と光ファイバ伝送速度を同じ数字で比較しません。受動導波管を入れてもプロトコル遅延やサーバー処理時間が自動的に減るわけではありません。
最終選定に必要な資料
全帯域、損失、位相、電力、寸法、環境、生産数と保守を記録します。部品単価だけでなく遷移部、校正、設置と繰り返し接続も含めて比較します。
寸法・帯域表と伝搬関係式を出発点に、実モデルの仕様と測定値を使います。根拠のない15~20年無保守や都市実証値は選定基準にしません。