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Sバンドの周波数は2~4 GHz|波長・用途・L帯との違い

Sバンドは、一般的なレーダー・衛星通信の帯域呼称で2~4 GHzを指します。自由空間波長は約15~7.5 cmです。レーダー、衛星の監視制御、各種無線に使われますが、帯域名だけで全範囲を自由に送信できるわけではありません。

Sバンドの周波数と波長

λ = c/f、c ≈ 299,792,458 m/sとすると3 GHzの波長は約10 cmです。用途によって呼称の境界が異なる場合があるため、設計や見積もりでは具体的な最低・最高周波数を指定してください。

呼称 代表的な範囲 自由空間波長
Lバンド 1~2 GHz 約30~15 cm
Sバンド 2~4 GHz 約15~7.5 cm
Cバンド 4~8 GHz 約7.5~3.75 cm

24 GHzはSバンドではありません。また1090 MHzはこの区分ではLバンドに含まれます。「Sバンドの下端が24 GHz」という説明は桁も帯域も一致しません。

特徴はアンテナ寸法と伝搬のバランス

用途によって、アンテナの大きさ、利用可能な帯域、伝搬特性のバランスを取りやすい周波数領域です。多くのKu・Ka帯用途と比べて雨による減衰が小さくなりやすい一方、雨の影響が完全になくなるわけではありません。

雨による損失は、周波数、降雨強度、偏波、雨域の経路長で変わります。あらゆる天候で「0.1 dB/km未満」と保証することはできません。自由空間の拡散損失、大気ガス吸収、雨による追加損失も分けて扱います。

主な用途と2.4 GHz機器との関係

気象レーダー、衛星のテレメトリー・制御などにSバンドの利用があります。2.4 GHzのWi‑FiやBluetoothも数値上この範囲に入り、相互に重なる周波数を使います。ただし同じSバンド内でも通信方式やサービスは別です。

Wi‑Fiアンテナがそのまま衛星端末用になるとは限りません。帯域、偏波、放射パターン、電力、給電方式を確認します。用途ごとの周波数割当やチャネル幅も異なります。

波長とレーダーの分解能を区別する

波長が10 cmだから距離分解能も10 cmというわけではありません。適切な広帯域波形を用いる場合、距離分解能の目安はΔR ≈ c/(2B)で、Bは有効信号帯域幅です。

B = 1 MHzなら約150 m、理想化した式で5 cmを得るには約3 GHzの帯域が必要です。この計算は特定の気象レーダーの仕様ではありません。方位角分解能にはアンテナのビーム幅と処理も関係します。

したがって、「Sバンド気象レーダーは150マイル先の現象を5 cmで解像する」といった主張は、具体的なシステム根拠なしに採用できません。

Lバンドや高い帯域と比較する条件

同じ物理開口なら周波数が高いほど高い指向性を得やすくなります。一方、アンテナ利得を固定して比較すると、自由空間損失は周波数とともに増加します。どちらの条件を固定した比較かを明確にします。

fをMHz、Rをkmとすると、自由空間損失はLFS ≈ 32.45 + 20 log10(f) + 20 log10(R)です。3 GHz、1 kmなら約102 dBです。一定のdB/kmではなく、障害物、雨、アンテナ利得も含まない基礎値です。

選定で必要なデータ

  • 実際の送受信帯域と通信・レーダー用途。
  • 偏波、利得、必要な角度範囲と放射パターン。
  • 電力、許容損失、接続方式、温度と設置環境。
  • 信号帯域、雑音、リンク余裕、所要品質。

Sバンドという名称だけでは速度、到達距離、壁を通過できる枚数は決まりません。割り当て帯域、変調、符号化、信号対雑音比などを含めて設計します。

帯域の概要はESAの衛星周波数一覧、雨のモデルはITU-R P.838を参照できます。Dolph MicrowaveのSATCOMアンテナも、名称だけでなく個別の周波数仕様を確認してください(英語)。

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