ミリ波アンテナの帯域は、用途、利用できる周波数、伝搬経路、機器と検証方法から選びます。高い搬送周波数だけで通信速度やレーダーの距離分解能は決まりません。通信とセンシングでは判断基準も異なります。
MMWの範囲を確認
波長でいうミリ波はおおむね30~300 GHz、自由空間で10~1 mmに対応します。5Gの議論では24、26、28 GHz付近もmmWaveと呼ばれますが、24~100 GHzが厳密で完全な定義ではありません。
λ = c/fから、24 GHzで約12.5 mm、60 GHzで5.00 mm、77 GHzで3.89 mmです。材料内部の波長は媒質に依存します。
1.通信または検知の目的を定める
通信では速度、遅延、利用者数と可用性を指定します。レーダーでは距離、速度、角度、分解能と更新周期を定義します。60 GHzを使うだけで遅延5 ms未満が保証されるわけではありません。
理想的な距離分解能の概算はΔR ≈ c/(2B)です。帯域幅B = 4 GHzでは約3.75 cmであり、3 cm未満ではありません。分解能、測定誤差と角度分解能を分けます。
2.使用できるチャネルを調べる
国、サービス、屋内・屋外と機器を確認します。5G NRのバンド、WiGigと車載レーダーは交換可能な同じ名称ではありません。
n257を64~71 GHzとしないでください。対応モジュールの現行表と該当するNR仕様を、使用地域の周波数計画に照合します。
標準バンドが存在しても、全世界で同じチャネルやEIRPが認められるとは限りません。米国の条件を他地域へそのまま転用したり、全24 GHz機器に75 dBmを与えたりしません。
3.経路と損失を評価
距離、遮蔽、反射、雨と気体吸収を含めます。60 GHz付近の酸素吸収は周波数、圧力と温度に依存し、16 dB/kmが常に同じ値ではありません。
同じ周波数でも指向性アンテナを使う固定リンクと携帯端末は異なります。ミリ波すべてに300~500 mの距離制限を設定せず、電力、利得、雑音とマージンを計算します。
コンクリート、ガラスや植生の損失は構成、厚さと幾何条件に依存します。すべての壁に一つの割合を当てはめることはできません。
4.アンテナとRF機器を一緒に選ぶ
短波長では同じ体積に多くの素子を配置できる場合があります。利得、ビーム、走査範囲、ローブと給電損失を一緒に検討します。
小さな素子だけで高い総合利得は得られません。増幅器、変換器、筐体、コネクタと基板も必要帯域に対応させます。
その周波数のICが存在するだけでは、リンク収支や許容温度・電力を満たす証拠になりません。実際の消費と冷却条件で熱を評価します。
5.全帯域と完成状態で検証
VNAの基準面と治具を定義して反射と伝送を測ります。VSWRが2未満でも、良いパターン、効率やシステム動作を自動的に証明しません。
レドーム、筐体と近くの金属を含めます。移動端末では遮蔽とビーム切替え、レーダーでは想定場面の検知を確認します。中心周波数の一回の測定だけでは不十分です。
| 判断 | 残す資料 |
|---|---|
| 用途 | 速度または検知基準。 |
| 帯域 | 上下端、チャネルと地域。 |
| 経路 | 距離、障害物と余裕。 |
| 機器 | アンテナ、RF経路と熱。 |
| 試験 | 整合、放射と総合結果。 |
分類はITU-R V.431、降雨減衰はP.838を参照してください。TIのミリ波レーダー基礎資料5ページは帯域幅と距離分解能の関係を説明しています。