5Gセクタアンテナの購入では、正確な帯域、パターン、ポート、RF性能、機械条件と検証資料の六点を確認します。「5G」だけでは周波数、16~20 dBiの利得や65°の幅は決まりません。まずネットワークとアンテナの役割を定義します。
1.帯域と無線装置への適合
最低・最高周波数、利用するチャネル幅と事業者の計画を指定します。低・中帯域とミリ波ではサイズ、遮蔽と方向制御の条件が異なります。
全帯域の保証データが必要です。バンド名や中心周波数一点だけの結果は、帯域端の確認を代替しません。
受動アンテナと能動アンテナユニットでは供給範囲が違います。受動側はRFポートを無線機に合わせ、能動側は電源、伝送、制御とソフトウェア適合も確認します。
2.利得と実際のカバレッジ
水平・垂直パターン、指定レベルでのビーム幅、側面と背面の放射を確認します。各周波数と電気チルトの必要な位置で評価します。
高いピーク利得は狭い垂直ビームを伴う場合があり、マスト直下や複数階の受信改善を保証しません。65°や90°はセクタの形状に合う場合に選びます。
機械チルトと遠隔電気チルトではパターンへの作用が異なります。調整範囲、取付けと対応する制御を合わせます。
3.偏波、端子とMIMO
ポート配置、対応帯域、偏波とRFチェーンを確認します。物理的な端子数は、どの条件でも独立ストリーム数と等しいわけではありません。
MIMOには分離、パターン、伝搬チャネルと両端装置の能力が関係します。パネルの素子数だけで速度増加を決めません。
能動アレイでは走査範囲とビーム形成モードの資料が必要です。一つのビームを高速切替えすることと、複数の独立ビームを同時利用することは異なります。
4.整合、電力とPIM
VSWRはポートでの反射を表し、全効率やネットワーク品質そのものではありません。VSWR 1.5なら|Γ| = 0.2で反射電力比は4%です。
許容電力には平均・ピーク、動作モード、温度と負荷条件を伴わせます。ポートごとに上限が異なる場合もあります。能動装置の消費電力とアンテナ端子のRF電力を区別します。
PIMには試験トーンの周波数・電力、次数、測定方向と単位を指定します。基準電力のないdBcだけでは比較が不十分です。
受動アンテナに発振器の位相雑音をそのまま帰属させません。能動ユニット全体の性能なら、モードと測定法を明確にします。
5.マスト、風と外部環境
質量、重心、寸法、金具、対応マスト径と所定条件の風荷重を比較します。タワー構造の評価は設置場所と搭載機器の組合せに対して行います。
IP等級は規定された防塵・防水試験を示します。塩、紫外線、着氷、風と腐食への耐性を自動的にすべて表すものではありません。
配線、曲げ、荷重支持、防水と指定された接地接続は装置資料に従います。共通の「IP67以上」だけで現場条件を置き換えないでください。
6.証拠と受入れ条件
図面、端子表、周波数データと測定方法を求めます。パターンには座標系、偏波、レドーム構成と不確かさを伴わせます。
一つの試料の典型値と製品系列の保証限界を分けます。納品後の検査、組立再現性と部品変更時の扱いを決めます。
| 資料 | 確認事項 |
|---|---|
| 要求表 | 帯域、セクタと環境。 |
| 接続図 | 端子、電源と制御。 |
| RF結果 | 基準面、終端と不確かさ。 |
| 取付図 | 固定部と荷重。 |
| 供給条件 | 付属品と変更管理。 |
外観だけで世代を判定しない
似たパネルが異なる方式を扱い、一つの筐体が複数帯域を兼ねる場合があります。写真からネットワークの全構成や容量は判断できません。