導波管アンテナの設計では、使用帯域とモード、放射開口、給電整合と実測検証を結び付けます。閉じた伝送用導波管と空間へ放射するアンテナは役割が異なります。幅を常に0.7λにしたり銅を選んだりするだけでは設計は完成しません。
最初に放射要件を決める
開始・終了周波数、偏波、必要方向とカバー範囲、利得と副ローブを指定します。単独放射か反射鏡の給電か、開放端・ホーン・スロットアレイのどれを検討するかも決めます。
反射鏡の給電では、ホーン単独の最大利得より照射、スピルオーバーと位相中心が重要になる場合があります。単一の最大dBiではなく、使う角度と帯域全体を含めます。
モードと伝送部の寸法
空気充填の矩形導波管で内幅a、内高b、a > bなら、通常の基本モードはTE10です。遮断はfc = c/(2a)で、伝搬条件f > fcはa > λ0/2に相当します。
これは伝搬可能な条件であって、全製品の最適幅ではありません。高次モードと実際の推奨帯域も確認します。WR-90の22.86 × 10.16 mmでは遮断約6.56 GHz、一般的な使用帯域は8.2~12.4 GHzです。
管内波長はλg = λ0/√[1−(fc/f)²]です。WR-90、10 GHzの約39.7 mmを自由空間の約30 mmと混同しないでください。
楕円導波管には固有の断面とモード条件があります。長径をそのまま矩形の幅に代入して同一の遮断と見なさず、対応する解析と部品の推奨帯域を使います。
開口、ホーンとスロットの形状
開放導波管は端面で放射しますが反射も発生します。ホーンは断面を拡張し、長さとフレアが開口位相誤差に影響します。短い構造の口だけを広げても面積に比例した利得は保証されません。
スロットアレイでは長さ、向き、位置と結合を調整します。スロット数だけでなく給電位相、終端と相互結合が重要です。全構造に自由空間λ/2の間隔を適用するものではありません。
初期の開口計算
開口アンテナの近似はG ≈ 4πηA/λ²です。10 GHz、A = 0.10 × 0.08 m²、開口効率η = 0.60と仮定すると約18.3 dBiになります。
これは計算例で、同寸法の製品の保証ではありません。効率は設計と給電で変わり、パターンと偏波は別途検証します。丸い開口も自動的に円偏波にはなりません。
給電と電磁界解析
導波管ポートまたは同軸変換部の実際のモードと基準面を設定します。必要な金属・誘電体損失、接合部と周辺構造をモデルに含め、メッシュ収束とポート定義を確認します。
S11だけを最適化すると放射方向や効率要件を見落とすことがあります。帯域内整合、利得、副ローブと交差偏波を同時に比較し、寸法公差と組立誤差の影響も確認します。
製作と高周波測定
内部表面、バリ、接続面と位置合わせを検査します。特定の銅純度や0.1 dB/mを全形状に共通適用することはできません。めっきと下地は導電率、表面と環境に合わせます。
VNAではポート整合を測り、放射利得とパターンはアンテナ測定で確認します。大開口の遠方界目安R ≳ 2D²/λでは、試験場、対向アンテナと誤差要件も検討します。
完成品の検収項目
| 領域 | 確認 |
|---|---|
| RF | 帯域、反射と基準面。 |
| 放射 | 利得、偏波、主平面と副ローブ。 |
| 機械 | 開口、長さ、接続と公差。 |
| 運転 | 平均・ピーク電力、温度と設置。 |
低電力測定は高電力や全環境定格の代用にはなりません。基本式は導波管の数学、構造はホーンとスロットの解説を参照してください。