方向性結合器の方向性は二つの伝搬方向をどれだけ区別できるかを表します。大きい入射波の隣で小さい反射を測る際に重要ですが、方向性だけでは一定の測定精度を保証しません。理想モデルの完全な分離と実部品の有限値を区別します。
1. ポートと理想条件を定義
ここでは主線路入力を1、通過を2、目的の結合出力を3、この励振での隔離出力を4とします。実際の番号は図面で確認してください。
未使用ポートは指定の整合負荷で終端します。開放端は通常のデータシート条件ではありません。理想的に隔離出力がゼロなら方向性は無限大となりますが、実部品の30や40 dBは有限性能です。
2. 結合度・隔離度・方向性
同じ実基準インピーダンスと適切な終端で、正の値としてC = −20 log10|S31|、I = −20 log10|S41|と定義するとD = I−Cです。
C = 20 dB、I = 50 dBならD = 30 dBです。隔離度50 dBをそのまま方向性とは呼びません。
逆方向励振や異なる基準面を使う定義では通過損失の扱いも確認します。反射測定では実際の負荷とアダプターを含む有効方向性が重要です。
3. 漏れの位相を考慮
必要な信号と不要な結合は複素振幅で加わります。位相により測定値は大きくも小さくもなるため、漏れ電力を単に引いても一般には補正できません。
簡略モデルの正規化した漏れ振幅は10−D/20です。30 dBなら約0.0316、40 dBなら約0.01です。
従って40 dBが全条件で±0.5%精度を意味するわけではありません。実際の反射、他の誤差と校正に依存します。
4. リターンロス20 dBの例
真のRL = 20 dBなら|Γ| = 0.1です。漏れ振幅0.0316が同相または逆相で加わる簡略例では、測定振幅は約0.0684~0.1316になります。
表示RLでは約23.3~17.6 dBに対応します。これは信号源、検波器と校正の全誤差を含む結果ではありません。
方向性の限界に近い良好な負荷では、小さな反射表示だけで性能を決めないでください。漏れとの相殺は負荷自体の改善ではありません。
5. VSWRと電力の関係
RL = −20 log10|Γ|、VSWR = (1+|Γ|)/(1−|Γ|)です。RL = 20 dBはVSWR約1.22、反射電力1%に対応します。
電力比は条件が合うとき|Γ|²であり|Γ|ではありません。また結合器の方向性と、等方性放射源を基準としたアンテナの空間指向性は別の量です。
6. 測定系を一緒に評価
双方向測定器は通常、入射と反射の独立したサンプルを提供します。内部回路と終端を確認し、両方向の結合度と方向性を評価します。
二つの出力があっても結果は無誤差になりません。ケーブル、負荷、センサー範囲、周波数特性と再接続のばらつきを含めます。すべての結合器にλ/4配置や±0.01 mm公差が必要という規則もありません。
| 項目 | 必要な情報 |
|---|---|
| 方向性 | 全使用帯域の最小値。 |
| 結合度 | レベルと周波数変化。 |
| 整合 | ポート、終端と基準面。 |
| 電力 | 主線路と測定出力の限界。 |
| 測定 | ダイナミックレンジと不確かさ。 |
隔離信号が雑音床に達した場合は測定限界であり、無限の方向性を証明しません。方向性結合器の定義とVSWRの関係に沿って条件を記録します。