導波管ダミーロードは、指定モードのRFエネルギーを吸収して主に熱へ変え、経路を終端する部品です。用途は送信機試験、未使用ポートの終端、反射電力の処理と測定系の構成などです。すべてが1~40 GHz、50 W~50 kW、VSWR 1.1未満ではありません。
同軸負荷との違い
同軸負荷では50 Ωなどの端子インピーダンスを指定します。導波管では断面、フランジ、モードと帯域への適合を確認します。吸収体を使うからといってテスターで50 Ωを測れば合否が分かるわけではありません。
導波管内の吸収材や形状を設計し、進行する場への急な不連続を抑えて吸収します。材料名や外形だけから低反射を保証しないでください。
用途1.送信機を負荷へ接続して試験する
アンテナの代わりに適切な負荷を使い、出力経路を試験できます。負荷はそれ自体が電力計とは限らないため、校正済みセンサや方向性結合器などを組み合わせます。
空間へ意図的に放射することを抑えられますが、全接続部からの漏えいが完全にゼロという保証ではありません。対象送信機の平均・ピーク電力と試験時間を先に決めます。
用途2.分配器やハイブリッドを終端する
測定しないポートや隔離ポートを指定負荷で終端します。開放したままでは反射が他ポートの応答に影響し、規定のSパラメータ測定条件と異なる場合があります。
隔離ポートへ届く電力は、入力間の振幅・位相や負荷不整合によって変わります。通常時に小さい電力でも、別の運転状態で同じとは限りません。
用途3.反射エネルギーを処理する
対応するサーキュレータなどと組み合わせる場合、経路から振り分けられた電力を吸収します。ダミーロード単体が任意の方向の反射を自動的に分離するわけではありません。
想定する負荷反射と運転条件で最大吸収電力を決めます。地上局内の負荷故障が、衛星自体のEIRPを直接下げるという説明とも区別します。
反射と熱を別々に計算する
VSWR 1.1なら |Γ| = (1.1−1)/(1.1+1) ≈ 0.0476で、反射電力は約0.227%です。これは指定基準面の反射であり、熱の許容量を示す数字ではありません。
1 kWを連続で60秒吸収すれば60 kJです。平均電力、ピーク電力、パルス幅と繰返し率を分けます。30分なら全製品で100%デューティ運転できるという共通仕様はありません。
冷却条件と設置
空冷、水冷、指定ヒートシンクなど、定格の前提を確認します。液冷なら流量、入口温度、圧力と漏れを管理し、冷却喪失時の扱いもシステム手順に含めます。
フランジの位置合わせ、締付けとシールは図面に従います。負荷や配管の重量を接続部へ無理にかけず、吸収材や内部へ指定外の洗浄剤を入れません。
選定と受入れの確認表
| 項目 | 必要な条件 |
|---|---|
| RF | 断面、モード、帯域と反射。 |
| 電力 | 平均・ピーク、時間と波形。 |
| 冷却 | 取付、周囲または流体条件。 |
| 接続 | フランジ、支持とシール。 |
| 試験 | 基準面、測定系と監視値。 |
低電力VNA試験と定格電力試験は異なります。特定の軍用システムの90%で採用されるといった出典のない割合より、当該モデルの検証結果を確認します。