アンテナは帯域、パターン、偏波と実装条件で比較します。八木は特定方向、無指向性は周囲の利用者に適する場合がありますが、五つの形式に共通する性能順位はありません。Wi-Fiでも最大dBiだけで室内の使いやすさは決まりません。
1.八木・宇田アンテナ
給電素子、反射器と導波器が相互作用して方向性を作ります。素子長と間隔、給電方法が重要で、棒の数だけでは利得は分かりません。
帯域内の利得、ビーム幅、前後比とサイドローブを確認します。全八木が10~15 dBi、30~60°というわけではありません。無線LAN用なら実際の2.4/5/6 GHzの必要帯域に対応する製品を選びます。
2.無指向性アンテナ
通常は水平面でおおむね均一という意味で、全方向の球面で等しいわけではありません。モノポールには設計された帰路、コリニアアレイには対応する給電構造があります。
最大利得を上げると垂直面のビームが狭くなる場合があります。違う階や真下へのカバーが改善するとは限りません。周囲360°のカバーと円偏波も別の概念です。
3.パッチとパネル
パッチは基板、接地面と給電で特性が変わる平面素子です。単体でもアレイの一部でも使われます。パネルという名称は筐体形状を表すこともあり、内部の素子形式を一意に決めません。
帯域幅、効率、偏波とMIMOポートを確認します。全パッチが6~8 dBiという上限はなく、基板厚だけで帯域と効率の両方が保証されるわけでもありません。
4.パラボラ反射鏡
反射鏡とフィードが共同で有効開口を作ります。円形ならG ≈ η(πD/λ)²で、周波数と開口効率に依存します。全パラボラの上限が30 dBiではありません。
狭いビームには安定した方向合わせが必要です。表面形状、照明、風荷重と支持を含めて比較します。大きな皿を置けば必ずネットワーク容量が増えるわけではありません。
5.ヘリカルアンテナ
軸モードのヘリカルは方向性と円偏波を得る構成に使われます。小型のノーマルモードヘリカルは異なる放射を持ち、らせん形だけで動作は決まりません。
円偏波なら回転方向の定義、軸比と帯域を確認します。周波数が合っていても偏波や接続が合わなければ所期の性能になりません。
2 dBiと5 dBiの違い
差は3 dBで、同じ定義・方向で比較すると利得の線形比は約2です。受動アンテナが電力を新しく作るという意味ではなく、全方向の受信が二倍になるわけでもありません。
自由空間で他条件と受信しきい値が同じなら、一端の利得3 dB増加に対応する距離比は約√2です。室内の反射、干渉や逆方向の通信では、この単純推定が成立しない場合があります。
設置後に比較する
| 項目 | 条件 |
|---|---|
| 帯域 | 必要な全チャネル。 |
| 方向 | 利用地点と高さ。 |
| 給電 | ケーブル損失、端子とMIMO。 |
| 品質 | 誤り、安定性と通信速度。 |
VSWRは反射を示し、放射性能の全部ではありません。Wi-Fiのバーやヒートマップは特定環境の指標で、アンテナの絶対利得を直接測りません。同じ設定・地点で比べてください。