円錐ホーンが高周波で有用なのは、導波部から開口へ広がる構造で指向性と必要な照射分布を設計できるためです。ただし円錐形のアンテナがすべて高利得、広帯域、円偏波というわけではありません。まず円錐ホーンと他の円錐状構造を区別します。
円錐ホーンと円錐状の導体アンテナ
円錐ホーンは円形導波管から円形開口へ広がるホーンの一種です。対向する円錐導体のバイコニカル、円板と円錐を使うディスコーンとは給電と電流分布が異なります。
円錐上に対数スパイラルを置くアンテナもありますが、通常の円錐ホーンが必ず等角螺旋を備えているわけではありません。「多重円錐構造」という名称だけでは断面、導体接続と動作モードを特定できません。
短波長で開口を確保しやすい
開口アンテナの概算はG ≈ 4πηA/λ²です。Aは開口面積、ηは開口効率です。同じ物理寸法でも波長が短くなると電気的に大きな開口になります。
円形開口の直径100 mm、10 GHz、仮定のη = 0.60なら約18.2 dBiです。これは比較用の計算であり、その寸法のすべてのホーンの実測値ではありません。
周波数を上げると、表面誤差、位置ずれと給電部の小さな寸法差も重要になります。高周波だから加工精度の影響がなくなるわけではありません。
開口への移行を設計できる
フレア角と長さは開口位相、整合と外形を変えます。短く急に広げれば常に良いのでも、長ければ必ず良いのでもありません。周波数全域で条件を比較します。
空気の固有インピーダンス約377 Ωを「377 Ωから自由空間へ下げる」という説明は不適切です。導波モードの場の比は周波数依存であり、有限開口の放射を単一の抵抗値の接続だけで表せません。
滑らかな壁とコルゲート壁
壁に溝を設けるコルゲートホーンでは、適切な境界条件とモード構成によって対称性や交差偏波を改善する設計が可能です。通常の滑らかな円錐ホーンと同じ応答を仮定しません。
溝寸法、給電と帯域が必要であり、すべての機種に三重チョーク溝や同じ表面粗さを要求する根拠にはなりません。
円形の開口だけでは円偏波にならない
円形導波管のTE11には直交する向きがあり、その組合せで偏波が変わります。円偏波には適切な直交成分と位相差を用意します。
外形が軸対称でも、励振、接続部と周囲の構造によってE面とH面のパターンや交差偏波が変わります。軸比1.2 dBなどの値は、周波数と角度を付けた実測条件で扱います。
反射鏡の給電に使う場合
重要なのは単独の最高利得だけでなく、反射鏡の端までの照射、スピルオーバーと位相中心です。ホーンを交換すると支持位置と焦点条件も再確認する必要があります。
WR-28の通常使用帯域は26.5~40 GHzです。94 GHzでの故障談を、この規格の通常運用の根拠にしてはいけません。帯域と機器の型式を照合します。
比較で要求する資料
必要な周波数、利得、ビーム幅、交差偏波、位相中心と電力をまとめ、同じ条件で角錐ホーンなどと比較します。普遍的な20%帯域、23 Kの雑音改善や温度自己補償を形状名だけで保証しません。
参考はホーンアンテナの原理と矩形導波管の使用帯域です。仕様を伴う機種比較によって、高周波での利点と制約を判断してください。