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ホーンアンテナの効率|放射・開口・整合の5確認点

ホーンアンテナの性能を見るときは、放射効率、開口効率、整合と実現利得を区別します。「標準効率50~80%」「清掃すれば95%以上」と一つの割合で判断できません。五つの確認項目で、どこに損失やパターンの変化があるか調べます。

確認1.どの効率かを定義する

放射効率は、アンテナに受け入れられた電力に対する放射電力の比です。開口効率は物理開口に対して有効な開口をどの程度利用するかを表し、照明や位相分布なども関係します。

利得は指向性と放射効率を含み、実現利得にはポートの失配も含みます。測定の基準面と定義が異なる数値を、そのまま比較しないでください。

確認2.給電と反射を測る

導波管のモード、帯域、フランジと変換器を確認します。WR番号が同じでも全接続面やシールが互換とは限りません。締付けや許容隙間は図面に従い、一律0.1 mmを全フランジの合否基準にしません。

VSWR 1.5なら|Γ| = (1.5 − 1)/(1.5 + 1) = 0.2で、反射電力は4%です。しかし残る96%が全部放射されるとは限りません。内部の導体・誘電体損失は別にあります。

確認3.開口の照明と位相

ホーンは断面を広げて放射開口へ移行します。開口寸法、長さとフレアが振幅・位相分布へ影響します。大きな開口を短いホーンに付けても、その面積に比例する利得が必ず得られるわけではありません。

同じ周波数と物理面積で、仮に開口効率が0.60から0.75へ変われば、対応する利得差は10 log10(0.75/0.60) ≈ 0.97 dBです。製品の改善実績ではなく、定義を使った計算例です。

主ビームだけでなくサイドローブと交差偏波を確認します。最大利得と全方向のカバーは同じ指標ではありません。

確認4.表面、接合とレドーム

材料の導電率、表面状態、めっきと接合は損失へ影響します。Ra 0.8 μmという値だけで全帯域の性能を保証できません。損傷を研磨して直す場合も、寸法や薄い表面層を変える可能性があります。

レドームは保護用の電波透過構造です。材料の誘電率と損失、厚さ、形状、入射角、周波数が関係し、「樹脂だから透明」とは扱えません。濡れや汚れを含む設置条件も必要です。

IP67は所定の侵入保護試験の等級で、ミリ波透過損失や放射効率の保証ではありません。レドームあり・なしの差を同じ測定条件で比較します。

確認5.測定系と実装をそろえる

VNAによるS11だけでは利得と効率は分かりません。放射測定には基準アンテナ、適切な距離・試験場、偏波と不確かさの評価が必要です。

大きな開口ではR ≳ 2D²/λが遠方界の目安の一つです。D = 0.60 m、12 GHzなら約28.8 mとなります。近傍界法ではプローブ補正と変換条件を別途確認します。

システム性能への読み替え

利得改善が何%の探知距離になるかは、リンク、目標、雑音と判定条件に依存します。10 dBのホーンなら常に58%遠くなるという共通式はありません。

比較表には効率の種類、帯域、利得定義、測定面、レドームと不確かさを記載します。効率とホーンの基礎を参照し、型式ごとの結果で判断してください。

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