通信距離はリンク全体とサービスの合格基準を使って測ります。アンテナ単体に固定された距離ではありません。周波数、機器、電力、高さと環境を定義し、誤り、安定性、有効速度や受信品質の何を満たすか決めます。
1. 測定する結果を定義
Wi-Fiカバレッジ、放射電界とアンテナパターンは別の試験です。RSSIは機器の方式によるレベル表示で、それだけでは通信が使えると証明できません。
試験前に用途が要求する速度やパケット損失限界、時間とトラフィックを決めます。全変調方式・全受信機に共通するdBmの合格値はありません。dBmは1 mW基準の電力で、より負の値は低い電力です。
5 dBiは等方性放射源を基準とした利得で、線形比では約3.16です。5 kmの距離や5 Wの出力を意味しません。また、その利得が全方向に存在するとは限りません。
2. 構成を記録
| 範囲 | 記録 |
|---|---|
| 無線機 | 型式、帯域、チャネル、幅と電力。 |
| アンテナ | 型式、方向、偏波とポート。 |
| 給電経路 | ケーブル、長さと損失。 |
| 幾何条件 | 位置、高さと障害物。 |
| 試験 | 時刻、時間、通信量と判定。 |
二つのアンテナ比較では条件をそろえ、許容放射電力に合わせた設定変更も記録します。一方だけ高い電力を送っていればアンテナだけの寄与を分離できません。
3. 用途を代表する経路を選ぶ
開けた場所がオフィスや倉庫を自動的に代表するわけではありません。実使用の地点を選び、通信が不安定になる付近では測定点を増やします。1 km間隔は全用途に適していません。
見通しがあっても第一フレネルゾーンが十分に空いているとは限りません。1 km、2.4 GHzの中央半径は約5.6 mです。式はr = √[λd1d2/(d1+d2)]です。高さ1 mの設置が常に障害物のない経路になるわけではありません。
4. レベル、雑音とサービスを測る
Wi-FiではRSSI、取得できる物理速度、スループット、遅延とパケット損失を記録します。LAN内試験とインターネット経由を分けます。携帯網ではセルと帯域、品質指標も記録します。
FWAや事業者回線のスピードテストには網容量と測定先も影響します。信号が安定しているのに時間帯で速度が変わるなら、すべてをアンテナに帰属させる前に混雑を確認します。
信号発生器と解析器は電力や伝送を測れますが、パケット試験を代替しません。校正、入力損失とダイナミックレンジを確認します。
5. 両方向で繰り返す
双方向サービスでは戻りの通信も確認します。電話がアクセスポイントを受信できても、十分に送り返せない場合があります。最高値だけでなく測定系列を保存します。
地点間のカバレッジ欠落も記録します。遠くで一度受信できたからといって、その距離まで連続したサービスがあるとは言えません。使用条件と負荷に合わせて繰り返します。
リンク予算の読み方
簡略式はPr = Pt+Gt+Gr−Lです。電力はdBm、利得はdBi、損失は整合するdBで扱います。実現利得に含めた損失をもう一度差し引かないようにします。
自由空間では距離が2倍になると約6 dBの損失増加です。Friisの関係は適切な条件を必要とし、屋内や多重経路へ無条件に外挿できません。
アンテナそのものの測定が必要な場合
利得、パターンと偏波は、基準と幾何条件を管理した設備で測ります。近傍界からの再構成があらゆる市街地の通信距離を直接示すわけではありません。
最終報告には構成、地図、判定値、反復結果と限界を含めます。これによりアンテナ、ケーブル、妨害とネットワークを区別できます。