導波管アイソレータは非相反な応答によって、信号源へ戻る波の伝送を減衰させます。負荷が生む反射そのものをなくす部品でも、無限のアイソレーションを持つ部品でもありません。逆方向の電力は、受け止めるよう設計された部分へ導くか吸収する必要があります。
負荷の反射と信号源の保護
不整合な負荷は入射波の一部を戻します。増幅器の動作、リップルや保護機能へ影響する場合があり、位相、レベルと信号源の特性が重要です。
アイソレータは許容損失で負荷方向へ通す向きに設置します。戻り波は大きな減衰を受けます。低い順方向損失と高い逆方向分離は別の要求です。
フェライトの作用
磁気的にバイアスされたフェライトは、適切な構造の中で伝搬方向を区別できる応答を示します。材料、磁界と形状が帯域と性能を決めます。
偏波回転を利用する形式や、サーキュレータ接合を利用する形式があります。45°のファラデー回転だけですべてを説明することはできません。0.1~0.3 T、YIGやサマリウムコバルトを全製品共通の指定にしません。
終端付きサーキュレータの例
理想的な経路が1→2→3→1の三ポートを考えます。信号源を1、使用負荷を2、整合終端を3に接続します。
順方向電力は主に1から2へ進み、負荷から2へ戻る電力は信号源ではなく3の終端へ進みます。外部から1と2を見ればアイソレータとして働きます。
終端は整合し、必要な電力を扱えなければなりません。3で反射すると3→1の経路で信号源へ戻る可能性があります。内部負荷の状態も保護性能の一部です。
dB表記を読む
ポートと基準を定義し、順方向損失をIL = −20 log10|S21|、逆方向分離をI = −20 log10|S12|と正の値で表せます。各ポートのVSWRとリターンロスは別に評価します。
順方向0.5 dBの損失は基準条件で約89.1%の電力伝送に相当します。逆方向にも同じ減衰になるという意味ではありません。
整合条件の計算例では20 dBの分離により出力側へ入った10 Wの戻り電力が入力側へ0.10 W伝わります。特定製品の保証でも、内部負荷が10 Wを許容する証明でもありません。
戻り電力と熱
100 Wの信号源に大きな負荷不整合が生じれば、戻りも大きくなります。通常運転の損失だけでなく、逆方向へ実際に入る電力で選定します。
平均、ピーク、パルス、温度、圧力と冷却を指定します。信号源へ届かない電力がすべて同じ箇所で消費されるわけではありません。終端付きサーキュレータでは専用負荷が重要です。
取付けと測定
- 帯域、ポート方向、導波管とフランジを照合する。
- 接触、清浄度、シールと支持を確認する。
- 製品の冷却と磁気環境条件を守る。
- 適切な校正とダイナミックレンジで両方向の伝送を測る。
- 両ポートの整合と再接続性を確認する。
- 電力と反射負荷の制限を別に検証する。
逆方向値が測定ノイズに達しても、無限の分離を証明しません。小信号測定は最大電力の終端耐久を保証しません。
保護が不足する場合
方向、帯域、終端、温度、接続と測定法を点検します。手前の不良や別の結合経路は挿入だけでは解消しません。
アイソレータとサーキュレータの原理を参照し、VSWR 1.15未満や特定温度範囲を全型式へ拡張せず実際の定格を使います。