ホーン前方のレンズは開口位相分布を補正し、ビーム幅、最大方向とサイドローブを変えることができます。すべての装置で10 dBの利得増加や−20 dB以下のサイドローブを保証するわけではありません。結果は開口電界全体、材料と設置で決まります。
レンズホーンの働き
短いホーンの出口には大きな位相曲率が残る場合があります。誘電体レンズは開口の場所ごとに電気的経路長を変え、必要な波面へ近づけます。
単純な幾何光学近似では、空気を厚さtの材料に置き換えた追加位相遅延の大きさは約k0(n−1)tです。nは屈折率です。これは反射、回折と損失を含む完全なモデルではありません。
レンズ形状は実際のホーン電界へ合わせる必要があります。任意のプラスチック円板を置くと、改善の代わりに反射や損失を増やす場合があります。
1. 広すぎる、または不均一なビーム
位相誤差を減らすと、決められた開口を有効に使える場合があります。ただし有限な開口寸法と振幅分布による指向性の制限は残ります。
同じ面積と周波数で開口効率が仮に0.50から0.70へ改善した場合、増分は10 log10(0.70/0.50) ≈ 1.46 dBです。全製品に共通する10 dBではありません。
二つの主要断面と全帯域を測定します。一周波数や一断面での改善だけでは、他の条件でも同じと証明できません。
2. ビーム最大方向のずれ
レンズの芯ずれ、傾き、位置と非対称な励振は最大方向を変え得ます。機械的ずれ、周波数による変化と測定誤差をまず分けます。
周波数、偏波と温度に対する最大位置を測ります。設計に沿った位置調整は有効ですが、レンズが一操作であらゆるドリフトを除去するわけではありません。
位相中心も周波数で変わる場合があります。反射鏡のフィードとして使うなら、ホーン単体の直接放射だけでなく全体を評価します。
3. サイドローブと不要な方向
位相誤差補正はパターン改善につながる可能性がありますが、サイドローブは振幅分布、端部と寄生反射にも依存します。
サイドローブ低減は主ビーム拡大や開口利用率低下を伴う場合があります。同条件の比較なしにすべての改善を同時に約束しません。
主ビーム内にある妨害信号を、レンズがデータ内容だけで必要な信号と区別することはできません。空間的抑圧の効果は方向と受信系全体によります。
Rotmanレンズとの違い
Rotmanレンズはアレイ用の多ポートビーム形成回路です。ビーム側とアンテナ側のポート間の経路によって遅延・位相分布を作ります。
単一ホーン前方へ置く透明なレンズそのものではありません。比較にはポート数、帯域、遅延、損失とアレイへの接続が必要で、その特性を全レンズホーンへ当てはめません。
材料と新たな損失
周波数・温度に対する誘電率と損失、厚さ、表面品質と固定方法を確認します。水分、保護層や接着剤も結果を変えます。
追加質量と機械荷重はレンズ込みの組立品で評価します。金属ホーンが短くなっても全体質量が必ず減るとは限りません。
改善を確認する測定
| 項目 | 比較条件 |
|---|---|
| 利得 | 同じ周波数と基準面。 |
| パターン | 主要断面と軸外方向。 |
| 偏波 | 交差成分または軸比。 |
| 整合 | 定義した設置でのレンズ有無。 |
| 環境 | 温度、水分と取付け再現性。 |
開口電界の基礎はホーンの理論、多ポート回路はRotmanレンズの解説を参照してください。根拠のない衛星故障談ではなく、具体的な設計で確かめます。